ドラマ『ニッポンノワールー刑事Yの反乱ー』考察【覚醒の兆しか?清春の超人的なパワーとスピード】

ドラマ『ニッポンノワールー刑事Yの反乱ー』考察【覚醒の兆しか?清春の超人的なパワーとスピード】
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*今回の記事は、これまでのオンエア内容に加え、2010年7月期にフジテレビ系列でオンエアされたドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』の内容を加味して考察します。

ドラマ『ニッポンノワールー刑事Yの反乱ー』第8回が放映されました。

警察病院の地下実験場、克喜(田野井健)が初め監禁されていた実験場、遊佐清春(賀来賢人)が拘束された地下司令室など、ニッポンノワールは数々の痕跡を消します。

このままでは遊佐清春(賀来賢人)の命が危ない・・・。

遊佐清春(賀来賢人)の「被疑者死亡」での幕引きを恐れた南部修介(北村一輝)は、碓氷班のメンバーに公安とニッポンノワールから遊佐清春(賀来賢人)を守るため、交代で見張りにつく命じます。

連れ去られた克喜(田野井健)の行方は知れず、焦る遊佐清春(賀来賢人)の元に、意外な人物が現れ?!

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目次

あるドラマの10年後の世界だったドラマ『ニッポンノワール 刑事Yの反乱』

ドラマ『ニッポンノワール 刑事Yの反乱』はドラマ『3年A組 今から皆さんは人質です』の半年後の世界が描かれています。

しかし、それだけではありませんでした。

フジテレビ系列で2010年7月期にオンエアされたドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』の10年後の世界でもあったのです。

ドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』の脚本家は、「3年A組」と「ニッポンノワール」を執筆している武藤将吾さんです。

宮城遼一(細田善彦)は碓氷元警察庁長官(大和田伸也)から、「君は2010年に子供を殺し、神隠しにあい、その後人体実験を受け、別の人間として生まれ変わったのだ」と言われます。

そのセリフを聞いて、「神隠し」という言葉に聞き覚えがありましたが、放映局が違うし、まさか、と思いました。

しかし、SNSにこのような指摘を見つけたので、録画して保存しておいたドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』を改めて見直してみました。

ドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』は神奈川県警捜査一課が舞台のドラマです。

主人公は子供の頃にヤクザに両親を殺され、そのヤクザに復讐して大怪我を負わせた過去を持つ伊達一義(堺雅人)。両親の事件捜査にあたった捜査一課のキャリア刑事・三上國春(大杉漣)が親代わりになり、伊達一義(堺雅人)は育ちました。

出所した両親の仇から「傷害事件を起こしたヤツが捜査一課の刑事だと」と脅された伊達一義(堺雅人)は、三上國春(大杉漣)に相談し、事なきを得ますが・・・。

三上國春(大杉漣)から法で裁けなかった犯罪者を極秘に拉致し、私設刑務所に送り込む通称「神隠し」を行っていることを伝えられた伊達一義(堺雅人)はそれ以来、闇の裁き執行人となりました。

第1回のオンエアで、7歳の子供が銃殺される事件が発生。捜査にあたった捜査一課刑事・伊達一義(堺雅人)は、横浜地裁検事の息子で大学生の木内亨(細田よしひこ)が真犯人だと突き止め、捜査一課長(鹿賀丈史)に逮捕状を請求するよう頼みますが却下されます。

伊達一義(堺雅人)は闇の裁き執行人として木内亨(細田よしひこ)を拉致し、三上國春(大杉漣)に引き渡しました。注:細田よしひこは2010年当時の芸名です

今は刑事をやめ、バーのマスターになっている三上國春(大杉漣)は、木内亨(細田よしひこ)を船で私設刑務所のある島に連行したのです。

ニッポンノワールの被検体第1号だった宮城遼一(細田善彦)は、7歳の子供を殺した横浜地裁検事の息子・木内亨だったのですね。

このドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』の設定は、ドラマ『ニッポンノワール 刑事Yの反乱』の結末にも大きく関わってくるはずです。

理由は、のちほど。

才門要はニッポンノワールのメンバーだった!!

特別留置場に収監された遊佐清春(賀来賢人)を護衛するため、入れ替わり立ち替わり特別捜査班のメンバーがやってきます。

その中の1人・江國光成(杉本哲太)から、才門要(井浦新)の伝言が遊佐清春(賀来賢人)に伝えられました。

才門要(井浦新)は亡くなる数日前に、江國光成(杉本哲太)の妻の入院先を訪れたのです。

そして、ニッポンノワールのフラッシュ画像を見せるスマホと、遊佐清春(賀来賢人)への伝言を江國光成(杉本哲太)に託しました。

才門要(井浦新)はニッポンノワールの一員で、強奪された10億円の回収と事件の隠蔽を任務として与えられていたと。また、遊佐清春(賀来賢人)が取り戻した記憶は紛れもない、清春自身の記憶であり、フラッシュ画像の点滅が脳を刺激して記憶を取り戻すのだと。

さらに、碓氷薫(広末涼子)のUSBフラッシュメモリと遊佐清春(賀来賢人)の記憶を合わせるとニッポンノワールの全貌がつかめるとも言っていたのです。

婚約者だった深水星良(入山法子)をニッポンノワールによって殺害された才門要(井浦新)は、事件の真相と組織を探るため、ニッポンノワールのメンバーとなったのでしょう。情報を深く探るためには、中に潜り込むのが一番確実ですから。

そうして探る中で、遊佐清春(賀来賢人)がニッポンノワールの被検体の1人であること、碓氷薫(広末涼子)が軍資金だけではなくもっと重要な何かを奪い、隠したことを突き止めたのです。

ニッポンノワールに服従するフリをしながらうまく組織内で立ち回っていた才門要(井浦新)は、克喜(田野井健)まで被検体にしていたことを知り、遊佐清春(賀来賢人)を助け、組織を裏切りました。

ニッポンノワールに追われる身となったことで、いずれ消されると覚悟していたからこそ才門要(井浦新)は、江國光成(杉本哲太)に伝言を託す形で遊佐清春(賀来賢人)に自分が持っている情報を流したのです。

遊佐清春(賀来賢人)本人に直接打ち明けなかったのは、そうすることで怒った遊佐清春(賀来賢人)が暴走しないためだったのでしょう。

留置場に現れたガスマスクの男の正体は?!

遊佐清春(賀来賢人)が収容されている特別留置場に、名越時生(工藤阿須加)がやってきます。

克喜(田野井健)と遊佐清春(賀来賢人)の親子鑑定の結果をもってきたのですが、父子関係がはっきりした鑑定書を見た遊佐清春(賀来賢人)は、才門要(井浦新)の言っていた「取り戻した記憶は紛れもない自分の記憶」だと確信。

そこへ、ガスマスクの男が現れます。

さらに「碓氷克喜が危ない」と告げました。

遊佐清春(賀来賢人)と名越時生(工藤阿須加)は、鍵を破壊し独房に乗り込んだガスマスクの男と戦闘状態になりますが、2人がかりでも歯が立ちません。

またしても遊佐清春(賀来賢人)はニッポンノワールのフラッシュ画像を見せられ、気絶してしまいます。

私はこれまで、ガスマスクの男は名越時生(工藤阿須加)ではないかと考えてきましたが、2人が同時に画面に現れたということは違うと考えるべきでしょう。

ただし、ガスマスクの男が複数いたとしたら、また話は変わってきますが・・・。

ベルムズの現リーダー・陣内ナギト(落合モトキ)よりも遥かに強かったことを考えると、陣内ではありません。

また、あの異常な力の強さを考えると、南部修介(北村一輝)がファイター田中(前川泰之)に頼んで演じてもらったわけでもなさそうです。

では、ガスマスクの男は誰か?

家出して行方不明になっている南部修介(北村一輝)の息子ではないかと思います。

公式サイトの第9回の予告を読むと、南部修介(北村一輝)の息子はベルムズに参加した後の行方がわかっていません。

ベルムズにいたのであれば、ニッポンノワールの被検体にされ、戦闘要員とされたと考えられます。

才門要(井浦新)が死んだと偽装して、ガスマスクの男として遊佐清春(賀来賢人)を助けようとしたということも考えられます。死んだと偽装すれば、ニッポンノワールから追われることはなくなりますから。

しかし、井浦新さんと栄信さんがTwitterでこんなやり取りをしているのでその可能性は低いかな、とも思いますが・・・。

宮城遼一の苦悩

自分が20歳で殺人を犯し、ニッポンノワールの被検体にされ、以前の記憶を消されただけではなく、別の人格と境遇を与えられていたと知った宮城遼一(細田善彦)。

喫茶ボナーロで深水咲良(夏帆)が書いた記事のタイトル文字「ニッポンノワール」を見ただけで吐き気を催すほど、精神的に追い詰められ、苦悩します。

そんな宮城遼一(細田善彦)の元を、魁皇高校立てこもり事件の時の上司・郡司真人(椎名桔平)が訪れました。

宮城遼一(細田善彦)が捜査一課に転属になった後、彼のことをヒアリングに来たニッポンノワールの構成員が「彼のブログラムを変更しよう」と口を滑らせたのを聞き逃さなかった郡司真人(椎名桔平)は、締め上げて宮城遼一(細田善彦)について知っていることをすべて吐かせたのです。

「3年A組」での宮城遼一(細田善彦)がチャラい性格だったのは、おそらく自分に合わせて性格をプログラミングされていたからだろう、と郡司真人(椎名桔平)は告げ、さらに「お前と過ごした時間は真実だ」とも告げました。

郡司真人(椎名桔平)の言葉に救われ、自分がやらなければならないことを自覚した宮城遼一(細田善彦)は、遊佐清春(賀来賢人)の元に向かいます。

やはり、ガルムフェニックスが重要な鍵だった

目を覚ました遊佐清春(賀来賢人)は、ガスマスクの男から聞かされた「克喜が危ない」ということを宮城遼一(細田善彦)に伝えました。

宮城遼一(細田善彦)はボナーロに向かい、咲良(夏帆)に碓氷薫(広末涼子)のUSBフラッシュメモリとノートパソコンを渡してくれと頼みます。

初めは宮城遼一(細田善彦)を信用できず渋った咲良(夏帆)でしたが、本城芹那(佐久間由衣)から宮城遼一(細田善彦)がニッポンノワールの人体実験被験者だったことを聞かされ、信用して渡しました。

受け取った宮城遼一(細田善彦)は再び遊佐清春(賀来賢人)の元に向かい、監視していた警官を銃で脅し、遊佐清春(賀来賢人)を脱走させます。

車で2人で逃走しながら、ノートパソコンに刺したUSBフラッシュメモリのパスワードを打ち込む遊佐清春(賀来賢人)。

パスワードは、克喜(田野井健)の好きな「ガルムフェニックス」のアルファベット表記。つまり、碓氷薫(広末涼子)が克喜(田野井健)に向けた「あなたの好きなヒーローに託した」はダブルミーニングだったのです。

USBフラッシュメモリはガルムフェニックスのキーホルダーの中、その中の重要な書類を閲覧するためのパスワードは「ガルムフェニックス」。

中の資料を閲覧した遊佐清春(賀来賢人)は、警察の研修施設だと運転する宮城遼一(細田善彦)に伝え、急行しました。

研修施設で特別捜査班と合流し、地下の実験施設に向かった遊佐清春(賀来賢人)たちですが、そこには克喜(田野井健)の姿はなく、代わりにスピーカーから公安・眞木(矢本悠馬)の声が!

「3時15分までにガキを見つけなかったら殺す」

施設内を捜索しようとする遊佐清春(賀来賢人)たちの前に、あのゾンビのような不気味な青年たちが立ちはだかります。

遊佐清春(賀来賢人)と宮城遼一(細田善彦)を克喜(田野井健)救出に向かわせる特別捜査班。

2階と3階に分かれ、克喜(田野井健)を探す遊佐清春(賀来賢人)と宮城遼一(細田善彦)でしたが・・・。

克喜救出!しかしその代償はあまりに悲しく・・・

3階に捕らわれていた克喜(田野井健)を発見し、救い出した宮城遼一(細田善彦)でしたが、そこに現れたのは公安・眞木(矢本悠馬)。

2階に逃げようと、階段まで走りますが宮城遼一(細田善彦)は足を撃たれてしまいます。

それでも克喜(田野井健)に逃げろ、と言った眞木(矢本悠馬)は宮城遼一(細田善彦)の足を踏みつけ、克喜(田野井健)に「逃げたらこいつを殺す」と脅しました。

銃声を聞きつけた遊佐清春(賀来賢人)が駆けつけ、背後から公安・眞木(矢本悠馬)の肩を撃ち、「銃を捨てろ!」と言います。しかし逆に眞木(矢本悠馬)は克喜(田野井健)に銃を向け、遊佐清春(賀来賢人)を脅します。

銃を捨てた遊佐清春(賀来賢人)が「大事な実験体をお前が殺せるはずがない」と言ったのに対し「俺が上の言うこと聞くわけないだろ」「ガキを殺せばお前の怒りの沸点は上がる」とキチガイじみた声と表情で叫ぶ眞木(矢本悠馬)。

「撃たせるものか!」と眞木(矢本悠馬)に飛びかかり、銃を抑えようとした宮城遼一(細田善彦)は、胸を撃たれ倒れました。

「お前から死ね!」という眞木(矢本悠馬)の言葉に、遊佐清春(賀来賢人)の怒りは沸点に達し、銃を発射されても物ともせず、眞木(矢本悠馬)の頭をつかみ、コンクリートの床に叩きつけたのです。

克喜(田野井健)を救うことに成功した遊佐清春(賀来賢人)でしたが、胸を撃たれた宮城遼一(細田善彦)は芹那(佐久間由衣)への伝言を残し、息絶えました。

克喜の怪力は清春からの遺伝ではないか?

ニッポンノワールから、「遊佐清春の怒りを沸点まで上げよ」と命じられた眞木(矢本悠馬)は、身をもってその命令を遂行します。

遊佐清春(賀来賢人)が怒りの沸点に達したときのパワーとスピードは常人のそれを遥かに上回り、コンクリートの床に叩きつけられた眞木(矢本悠馬)の頭は、めり込んでしまうほどの力が加わっていました。

遊佐清春(賀来賢人)がニッポンノワールの人体実験被験者だったことは、碓氷元警察庁長官(大和田伸也)も認めていましたが、それではどんな実験を施されてしまったのでしょう?

以前の考察にも書きましたが、父親に対して殺人(もしくは殺人未遂)を犯している遊佐清春(賀来賢人)の記憶が彼本来のものであるなら、警察官になれるはずがないのです。

ということは、木内亨が人格矯正プログラムを施されて宮城遼一(細田善彦)になったように、遊佐清春(賀来賢人)もまたニッポンノワールの手によって、人格矯正プログラムを施された可能性は高いでしょう。

現在、ネット上ではドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』で窪田正孝さんが演じた連続殺人犯が人格矯正プログラムと整形手術を施され、遊佐清春(賀来賢人)になったのではないか、という考察も出ています。

しかし、碓氷薫(広末涼子)に関する記憶とここ数ヶ月感の記憶を消されたことで、もともとの人格が表に出てきていると考えたらどうでしょう?

「警視庁のガン」「半社とつながりのある悪徳刑事」と言われていたにもかかわらず、ドラマで描かれる遊佐清春(賀来賢人)の性格はハチャメチャではあっても、意外にも正義感に溢れ、まっとうな言動です。

宮城遼一(細田善彦)が定期的に警察病院を受診していたことを考えると、人格矯正プログラムは定期的なメンテナンスを必要とするものだったと考えられます。

克喜(田野井健)が遊佐清春(賀来賢人)と生活することで、人格矯正プログラム以前の性格を取り戻しつつありましたし、何かのキッカケで崩れるものだったのでは?

そうであるなら、遊佐清春(賀来賢人)は碓氷薫(広末涼子)に関する記憶を消されたことがキッカケで、元の人格、性格が現れてきたのかも知れません。

以前の考察で克喜(田野井健)は人格矯正プログラムだけではなく、別の人体実験も受けて怪力の持ち主になったのではないかと考察しました。

しかし、第8回のオンエアで描かれた遊佐清春(賀来賢人)のスピードとパワーから考えると、克喜(田野井健)の怪力は父親からの遺伝の可能性があります。

警察学校の講師をした独身のキャリア警察官の娘が、父親が誰かわからない子供を宿したら、孫を人体実験の道具にするほど非情な元警察庁長官(大和田伸也)なら、情け容赦なく中絶させそうですよね。

ところが、碓氷薫(広末涼子)は克喜(田野井健)を産みました。碓氷薫(広末涼子)が押し切ったのかもしれませんが・・・父親が人体実験の被験者である遊佐清春(賀来賢人)と知り、超人的な力が遺伝するか調べるため、あえて出産を認めたのだとしたら?

遊佐清春(賀来賢人)は、ニッポンノワールから複数の人体実験を施されたのでしょう。

1,人格矯正プログラム

2,怒りが沸点に達したときに発揮する超人的なパワーとスピード

超人的な力は息子である克喜(田野井健)に遺伝したと考えられます。

ニッポンノワールの黒幕か、深水喜一!?

克喜(田野井健)を救出した遊佐清春(賀来賢人)は、ボナーロに向かいました。

そこでマスターである深水喜一(笹野高史)に「うちに戻って大丈夫なの」と言われながら、栄養ドリンクを渡されます。

いつものように口にくわえてビンのフタを外す遊佐清春(賀来賢人)。

しかし、中身を飲まずにビンをカウンターに置き、深水喜一(笹野高史)にこう言いました。

「いつから俺の身体がおかしくなるものをこの中に入れていた?あんたがニッポンノワールの黒幕なのか?」と。

以前から、遊佐清春(賀来賢人)が飲んでいるあの栄養ドリンクは怪しいと思っていました。

さらに、深水喜一(笹野高史)もニッポンノワールに何かしら関わっているはずだとも。

ドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』では、神奈川県警捜査一課の刑事だった三上國春(大杉漣)が、在籍中から「神隠し」に携わります。

妻子を殺害された事件が時効を迎え、犯人に法で裁きを受けさせられないことに苦しんだ三上國春(大杉漣)は、警察の闇組織「UNDERGROUND V」の存在を知らされて加入し、闇の執行人となったのです。

ドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』が始まった時点で闇の裁き「神隠し」が始まってから何年も経過している設定でした。

非合法の活動とは言え、警察の闇組織「UNDERGROUND V」は法で裁けない犯人を拉致し、私設刑務所に送り、被害者の苦悩を味合わせるための組織だったのです。

神奈川県で三上國春(大杉漣)や伊達一義(堺雅人)が行っていたように、おそらく警視庁では深水喜一(笹野高史)が警察の闇組織「UNDERGROUND V」の一員として、闇の裁きを行っていたのでしょう。

脚本家・武藤将吾さんの頭の中では、各都道府県警捜査一課に、警察の闇組織「UNDERGROUND V」がいるという設定だったのだかもしれませんね。

しかし、非合法ながらも被害者の無念を晴らす存在だった警察の闇組織「UNDERGROUND V」はいつしかその姿を変え始め、「ニッポンノワール」へと変貌を遂げ、若者を人体実験の道具にする恐ろしい組織になっていきました。

もしかしたら、木内亨(細田よしひこ)が私設刑務所に送り込まれたことが、そのキッカケだったのかもしれません。

いずれにせよ、深水喜一(笹野高史)はそうした組織に嫌気が指し、ニッポンノワールとは距離を置くようになったのでしょう。

娘・深水星良(入山法子)を殺され、ニッポンノワールに恨みを抱いた深水喜一(笹野高史)は、碓氷薫(広末涼子)からニッポンノワールが克喜(田野井健)まで人体実験の被験者にされたことを聞き、組織を潰すための協力をしたのではないでしょうか。

ボナーロの鍵のかかった場所に10億円を隠し、かつて自分が「神隠し」し、超人的な力を持つようにされた遊佐清春(賀来賢人)を使い、ニッポンノワールを倒そうと画策し、謎の栄養ドリンクを与え続けたのです。

あの栄養ドリンクは遊佐清春(賀来賢人)の超人的なパワーとスピードと過去の記憶を呼び起こすもので、そのためには定期的に摂取させる必要があるのかもしれません。

ニッポンノワールが恐れる遊佐清春(賀来賢人)の覚醒は、記憶を完全に取り戻し、超人的なパワーとスピードを持った状態になることではないでしょうか?

深水喜一(笹野高史)は、覚醒した遊佐清春(賀来賢人)をニッポンノワール打倒のジョーカー(切り札)として考えているのでしょう。

遊佐清春(賀来賢人)をとんでもない状況に追い込んだ黒幕とも言えますが、ニッポンノワールの黒幕・・・というかボスは、碓氷元警察庁長官(大和田伸也)だと思います。

まとめ

ドラマ『ニッポンノワール 刑事Yの反乱』はドラマ『3年A組 今から皆さんは人質です』の半年後の世界を描いただけではなく、2010年7月期にフジテレビ系列でオンエアされたドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』の10年後の世界でもありました。

ドラマ『ジョーカー 許されざる捜査官』の警察の闇組織「UNDERGROUND V」に拉致された木内亨が人体実験によって人格と境遇を変えられ、宮城遼一(細田善彦)となっていたのです。

遊佐清春(賀来賢人)も人体実験の被験者であり、宮城遼一(細田善彦)同様、人格と境遇を変えられたのでしょう。

それだけではなく、遊佐清春(賀来賢人)は怒りが沸点に達すると超人的なパワーとスピードを持つ状態になりますが、それも人体実験によるものです。

喫茶ボナーロのマスター・深水喜一(笹野高史)は恐らく警察の闇組織「UNDERGROUND V」の一員で、闇の裁き執行人でした。

非合法ながら、被害者の無念を晴らす存在だった警察の闇組織「UNDERGROUND V」は「ニッポンノワール」に変貌を遂げます。

娘を殺され、碓氷薫(広末涼子)から克喜(田野井健)まで人体実験を施されたと聞かされた深水喜一(笹野高史)は、ニッポンノワールの被検体である遊佐清春(賀来賢人)の覚醒を促すことで、ニッポンノワールを打倒するジョーカー(切り札)にしようと、栄養ドリンクを与え続けました。

深水喜一(笹野高史)はニッポンノワールの黒幕ではなく、打倒しようとしているのです。

第8回のオンエアセリフなしエンディングで、監視カメラを見ながら深水喜一(笹野高史)が通話していた相手は、恐らく碓氷元警察庁長官(大和田伸也)でしょう。

様々な謎が明らかになり始めたドラマ『ニッポンノワール 刑事Yの反乱』。

残り2回のオンエアで、最終回を12月15日に迎えます。

果たして、遊佐清春(賀来賢人)と克喜(田野井健)父子に、平穏な親子の暮らしは訪れるのでしょうか?

楽しみにオンエアを待ちましょう!

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